むぎょうの受験体験記

むぎょうの受験体験記

浪人生活を記録していくブログです。

雪ニモマケヌ丈夫ナフシヲモチ…

「君たちが聞くはずだった祝辞だよ。」

のぺっとした先生の声が浪人という現実を掻き立てる。

手元にあるのは上野先生の東大祝辞全文だ。

アイツは武道館で聞いたんだろうな……。

春が訪れる者と訪れざる者。

自分だけ前に進めていないモヤモヤが、自然と口から溢れた。

 

そんな僕の側で本田宗一郎さんがポツリと語り始める。

「竹にはフシがある。そのフシがあるからこそ、竹は雪にも負けない強さを持つものだ。」

「同じように、企業にもフシがある。もうかっている時は、スムーズに伸びていくが、儲からんときが一つのフシになる。」

「このフシの時期が大切なのだ。私はフシのない企業は、どうも不安でみていられないような気がする。」

学生相手に企業論なんて、おかしな人だ。

 

本質は表面だけ見ていても読み取れない。

僕の手元でフェミニズムを語っている上野先生も、多くのメッセージをこの祝辞に隠している。

分かるヤツには分かる。知っているヤツだけ気づける。大抵は気づかない。

18年も生きていて、気づかないことのなんと多いことか。

 

2度目のため息をつきながら、成長しない自分にこう呟いた。

竹にはフシがある。

そのフシがあるからこそ、竹は雪にも負けない強さを持つものだ。

同じように、人生にもフシがある。

調子の良いときはスムーズに伸びていくが、調子の悪いときが一つのフシになる。

このフシの時期が大切なのだ。

きっとこの浪人時代がフシなのだろう。

自分の人生を丈夫にしていこう。

 

あとがき

 

「竹」に関する文章はホンダ創立者本田宗一郎さんの著書「俺の考え」から引用した。

その本は、沖縄にいるお婆ちゃんの家から無断で取ってきたものだ。

どうしても読みたくてくすねてきたが殆ど企業論ばかり。

唯一この文章だけは頭に残った。

 

もう一冊、東京まで持ってきしてしまった本がある。

それはお婆ちゃんの大好きな作家、三浦綾子さんの「塩狩峠」だ。

パッと選んだ一冊であったが、名著すぎてビックリした。

今度これら二冊を沖縄に持って帰ったときは、お婆ちゃんとこの本の話をしたいとワクワクしている。

願わくば、ボケてないことを祈るのみ。